マインドフルネスの意味とは?人生をよりよくするマインドフルネスの基本を分かりやすく解説!

マインドフルネス「Mindfulness」とは瞑想のことではなく、直訳すると「気づき」「意識している」という意味で、心の状態を表わしているものです。こちらの記事では、マインドフルネスについての基本を分かりやすく解説します♪

マインドフルネスとは

海辺の女性

目の前のことに集中する状態

マインドフルネスとは簡単に説明すると以下の3つに集約できます。

  • 目の前のことに集中する状態
  • 今起きていることに意識的に目を向ける
  • 判断をするのではなく気づきを得る

私たちは意識していないと、過去の失敗や未来の不安などを感じやすく、無意識でいると約8割がネガティブな思考をしている、とも言われています。

過去を反省したり、未来に向けて気持ちの準備をすることは決して無意味なことではありません。不安や恐れなどのネガティブな感情も、失敗しないために注意を向ける機能として必要なものだと考えられているからです。

ですが常に頭の中を過去や未来のことでいっぱいにして、必要以上に過去や未来にとらわれると、ムダに脳を疲れさせることになると脳科学でも言われているのです。

マインドフルネスを意識して過ごすと、『今この瞬間』に集中する時間が増え、自然とそれ以外(過去の心配や未来の不安など)が気にならなくなってきます!

そして『今この瞬間』に集中するための方法として効果的なのが『瞑想』です。

『今この瞬間』を意識すると脳の疲労が減る

瞑想を習慣化したり、日常生活の中で「今この瞬間」に集中する時間が増えることで脳の疲労が減ります。

脳の疲労が減るとさまざまな良い効果が期待できます!

  • 集中力や創造力が上がる
  • 幸福感が高まる
  • 穏やかになる
  • 共感能力が高まり人間関係が良くなる

一方、脳科学では過去や未来にとらわれて心ここにあらずの状態を「マインドワンダリング」と言い、脳が疲れやすくなることが明らかになっています。

「マインドワンダリング」で脳が疲れると

  • 集中力が下がる
  • クヨクヨと悩みやすくなる
  • 漠然とした不安や焦りを感じやすくなる
  • 休息しても疲れが取れない

などを引き起こしやすくなります。

マインドフルネスの実践で大切なこと

Mindfull

感情やできごとに対して判断をしない

マインドフルネスを実践するのに、大切なことは『判断をしない』ことです。

出来事に対して『良い悪い』という評価を下したり、過去の経験に紐づけた判断や固定観念で物事をとらえないことがポイントです。

自分の心を客観的に見る

自分の心を客観的にみることもマインドフルネスではとても大切です。

Miyabi
Miyabi
例えば、起きたことを良いことか悪いことか考えて、悪いと判断すると「自分はすごく悪い状態なんだ」と、どんどん気持ちが落ち込んでいきますよね。そうではなく、「私は今〇〇という感情を感じている」のように、判断をせず自分の心を客観的に見るようにしましょう。

ネガティブな感情を受け止めながらも、判断・評価をしないようになると以下のような変化が起こってきます♪

  • 感情に振り回されず「どうすればいいか」「どうしたいのか」を冷静に考えられ、改善に向けた行動に移せる
  • 自分のことをむやみに否定しなくなり、自己肯定感が安定する
  • 苦手な感情からくる苦痛が和らぐ
  • 心が穏やかさを取り戻しやすくなる

ありのままを受容すると、感情で見えなくなっていた目の前にある大切さや本質などに気づき、柔軟な視点が持てるようになるのです♡

マインドフルネスは医療・ビジネスでも取り入れられている

マインドフルネスの3分類

『仏教』がルーツ

マインドフルネスは大きく分けると「医療・ビジネス・信仰(仏教)」の3つに分類できます。

1970年代に、マサチューセッツ大学マインドフルネスセンターの創設所長であるジョン・カバットジン博士が痛みの緩和のために「マインドフルネス・ストレス低減法」を開発し、瞑想が医療の現場でも取り入れられるようになりました。

ジョン・カバットジン博士は仏教の指導者に日本の禅を学んだそうです。そして、仏教の修行法や瞑想を応用し宗教的な部分を切り離してできたものが「マインドフルネス・ストレス低減法」というものです。「マインドフルネス・ストレス低減法」は、日本でも実施プログラムとして用いられているメンタルクリニックも存在しています。

その後も別の博士によって、うつ病の治療のための「マインドフルネス認知治療法」なども開発されました。

このようにマインドフルネスはリラックス効果だけでなく、精神疾患の治療などでもその有効性が確認されています。

GoogleやAppleなど有名企業でも導入されている

医療分野以外にもマインドフルネスは名だたる欧米の一流企業が研修の一環などに取り入れたことでも有名です。経営者や企業のマネジメントクラスの人たちが実践するなど、ビジネスの世界においても大きな注目を集め続けています。

流行の発端となったのが、Googleの元エンジニアであるチャディー・メン・タンが開発した『サーチ・インサイド・ユアセルフ(SIY)』というプログラムです。マインドフルネスの実践は、集中力や作業効率が上がる、創造性が高まる、などの効果が脳科学の研究でも明らかになり、ビジネスの世界でも支持されています。

マインドフルネスの主な実践方法は『瞑想』

目を閉じて瞑想する女性

マインドフルネスの『今この瞬間に集中する状態』を実践する方法では、主に瞑想が用いられています。

マインドフルネス瞑想法にもさまざまなやり方があります。瞑想というと座禅を組んでするものというイメージがありますが、マインドフルネス瞑想は椅子に座っておこなう瞑想や歩きながらできる瞑想など、座禅を組まない瞑想がほとんどで取り入れやすいものばかりです。

  • 呼吸瞑想(静座瞑想)
  • 歩行瞑想
  • 慈悲の瞑想
  • 食べる瞑想
  • ボディスキャン瞑想
  • ヨーガ瞑想

日常生活では「今」に全力で集中すればマインドフルネスの実践になる!

マインドフルネスによって判断をせず『今』という瞬間に意識を集中させると人生がよりよくなると言われています。

マインドフルネスは、お金をかけて何かをする必要もなく、自分の意識だけで叶えられるものなので、取り入れない理由はないでしょう。

日常生活の中でマインドフルな状態にするには、今やっていることに全力で取り組むことです。例えば、歯磨きをしながら別のことを考えるのではなく、歯磨きそのものに全力で意識を集中させるのです。

口の中で歯ブラシが当たる感覚や口をゆすぐ時の冷たい水の感覚を味わってみましょう。

このように、顔を洗う、掃除をする、洗い物をする、道を歩く、など日常生活の中で何かをする時に全力でそのことに集中すればそれはマインドフルネスの実践と言えます。

その一つ一つの実践で、目の前にある素晴らしさに気づけたり、脳の疲労が減って幸福度がアップしたりなど人生にとって良いことが起こってきますよ♡